【奄美大島】金作原原生林を散策しました
世界自然遺産・奄美大島でたくさんの植物を見つけることができました@金作原原生林
奄美大島の金作原原生林で、ガイドさんに同行してもらいいろんな植物の紹介をしてもらったので、そのときの様子を紹介します。
奄美大島の全日程は別のページで整理していますので、そちらをご覧ください。
【奄美大島】4月に行った奄美大島旅行全3日間の行程とブログページを整理しました
2022年4月に奄美大島旅行に行ってきたのですが、そのときのことを書いたブログの数が多くなったので、全日程の旅程表とともに整理しました。
Read More奄美大島と言えば、2021年に徳之島、沖縄本島北部とともに
された経緯もあり、ますます生物多様性の豊かさが評価されているところです。
2021年7月26日、奄美大島は徳之島、沖縄本島北部とともに世界遺産に登録されました。
世界遺産には、自然遺産、文化遺産、複合遺産の3種類がありますが、奄美大島はそのうちの自然遺産に登録されています。
それは、大陸などとの分離、近隣島々との分離・結合を繰り返して形成された独特の地史を背景に、世界的にも貴重な固有種や、絶滅のおそれのある動植物の生育地として非常に重要な地域であることが理由となっています。
金作原(きんさくばる)は、「奄美群島国立公園」の特別保護区域に指定されている、奄美大島の中でも自然に豊かさを感じられる場所として良く知られた場所です。
金作原では、近年の観光客の増加等を背景に、2019年2月から奄美大島の貴重な自然環境を保全するための利用ルールが試行されています。
これにより、金作原散策の際は認定エコツアーガイドの同行が必要となるので、注意が必要です。
認定エコツアーガイドとは、「奄美群島の自然・文化について深い知識を有し、来訪者に安全で質の高い体験を提供するとともに、地域の環境保全に責任を持つガイド」として、奄美群島エコツーリズム推進協議会が認定したガイドです。
下記のリンクに認定エコツアーガイドの一覧が記載されているので、自分がみたいものとガイドさんの得意分野を照らし合わせて申し込むとよいでしょう。
金作原散策の記録
金作原に生息する植物は私のなじみある関西の植物とは全く異なるため、以降で紹介する植物名称はすべてガイドさんから教えてもらった名前を思い出して書いています。そのため種類不明のものもありますし、正確でもないですがご了承を。
4月上旬の金作原では、数種類のキイチゴの実が赤く熟しつつありました。
下の写真はリュウキュウバライチゴ。本土のバライチゴに近いのでしょう、形態がよく似ています。
下の写真もおそらくはキイチゴ属ですが確信がもてません…。ガイドさんが名前を教えてくれましたが、すっかり忘れてしまいました。
下の写真はリュウキュウイチゴ。数粒の実が明るいオレンジ色に熟していました。本種の形態は本土に生息するモミジイチゴに近い印象を受けました。
下の写真はヒカゲヘゴ。大型の木性シダですが、木本ではありません。奄美大島でも特に南国感を感じさせてくれる植物です。
ヒカゲヘゴは比較的明るい場所にたくさん生えており、車道の脇でもよく見かけました。
下の写真には様々な植物が映っています。長く垂れているように生えているのは、沖縄では餅をはさんで香りづけに用いるゲットウでしょうか。
下の写真の中央部に白いものが映っていますが、これはギンリョウソウ。本土でも深山に行けば見ることができます。
ギンリョウソウは、全体が真っ白で美しい姿をしています。実はこの植物、
という植物にあるまじき特異な特性を持っています。それゆえに全身が白いのですね。
ギンリョウソウのような生活をする植物は腐生植物と呼ばれ、他にツチアケビなどが知られています。
下の植物はランの一種と教わりましたが、名前は忘れてしまいました。
この植物は小さなかわいい花が咲いていました。
下の写真は、大木の幹にたくさん着生している植物を撮影したものです。これはシマオオタニワタリといい、木の幹を借りて根をおろして生活しています。
シマオオタニワタリは京都府立植物園で実物を見たことはあったのですが、野生のものを見るのは初めてでした。
ガイドさんとの植物観察。鳥の鳴き声が上手なガイドさんでした。これは近くで鳴いていたアカヒゲという鳥に同調して鳴きまねをしていた時の写真かな?なんでも鳥の鳴きまねをすると、テリトリーを侵略されたと思って野鳥が寄ってきたりすることがあるそうです。
蝶が泊まっていたのでパシャリ。
下の写真は、板のような形をした珍しい木の根を撮影したもの。これは板根といって、台風等で風が強い奄美大島の風土に特化し、強風でも倒れないように地に根を強く張るための木の工夫です。
種類はオキナワウラジロガシというそう。
下の写真は、カンアオイの一種。奄美大島ではカンアオイのなかまが8種類生息しており、これはそのうちの一種です。
茎の根本に地味な色をした小さな花が咲いているのが分かるでしょうか?丁度カンアオイの花期だったようです。
金作原での記録は以上です。
最後に金作原からの帰りにガイドさんに紹介してもらった、海が綺麗に見える高台からの写真で本記事を締めます。