白毫寺と東大寺二月堂のお水取りに行ってきました
お水取りは毎年早春に行われる東大寺の伝統行事です。この日はお水取りのついでに白毫寺にも行ってきました。
目次
奈良公園近くの仏教寺院・白毫寺と、東大寺二月堂のお水取りに行ってきたので、そのときのことを紹介したいと思います。
東大寺二月堂のお水取り、別名修二会(しゅにえ)は、天平勝宝4年(752)、東大寺開山良弁僧正(ろうべんそうじょう)の高弟、実忠和尚(じっちゅうかしょう)が創始された伝統的な祭祀で、以来、1200年以上途絶えることなく執り行わている行事です。
修二会が創始された古代では、国家や万民のためになされる宗教行事を意味し、天災や疫病や反乱は国家の病気と考えられ、そうした病気を取り除いて、鎮護国家、天下泰安、風雨順時、五穀豊穣、万民快楽など、人々の幸福を願う行事とされました。
なお、日本で最初にお水取りの起源となる行事が執り行われたのは、当時東大寺の末寺であった笠置寺です。
笠置寺の正月堂すぐ近くには、「千手窟(せんじゅくつ)」と呼ばれる修行の場があります。『笠置寺縁起』によれば、東大寺の開山で初代別当の良弁(ろうべん)はこの千手窟にこもり、千手の秘法を行ったとされています。さらに、実忠和尚は、千手窟から弥勒菩薩の住む兜率天(とそつてん)に入って、内院四十九院をめぐり、そこで行われた行法を人間界に伝えたとされ、これが「お水取り」と言われています。
※以上、東大寺HP等より引用・加筆修正
お水取り発祥の地である笠置寺(笠置山)をハイキングしたときの様子を下のページで紹介しているので、そちらもチェックしてみてください(実は白毫寺・お水取り旅行の日の午前中~昼にいってきました)。
(↓笠置山ハイキング前編)
(↓笠置山ハイキング後編)
旅程表
コース図
旅行記
JR奈良駅から白毫寺までハイキング
笠置駅から電車で移動し、JR奈良駅に到着したのが午後3時。今日のお目当て、東大寺二月堂のお水取りは19からでまだ時間があったので、いつか行こうと思っていた白毫寺まで歩くことにしました。
途中に近鉄奈良駅近くの商店街入口を通り過ぎましたが、奈良の町もお水取り一色になってました。
奈良県では蔓延防止措置が解除され、やうやく以前の活気が戻りつつあります。
猿沢池のほとりにある風情ある建物が印象的な衣笠茶屋の前では、鹿さんがしかせんべいを待っていました。
市街地のすぐそばまでしかさんのテリトリーになってます。
新薬師寺付近は昔ながらの石垣があったりと風情を感じられる場所です。
以前この辺りに位置する、春日大社の氏子が集まる地域で重要伝統的建造物群保存地区登録のうごきがあると聞いたような覚えもあります。
むかし畑仕事をしているおばあさんの家でよく見た農機具があり、懐かしく感じました。
ツバキと奈良市街の眺望がきれいな白毫寺に到着
奈良駅から約1時間20分、ようやく白毫寺に到着しました。
白毫寺は、奈良公園や新薬師寺の南側、奈良の大文字山のふもとあたりに位置する仏教寺院です。天智天皇の皇子、志貴皇子(施基皇子)の山荘跡に建てられた寺院が起源とされていますが、戦国時代の戦火で建造物を消失し、現在の本堂は江戸時代の再興になります。
本尊阿弥陀如来坐像をはじめ多くの仏像が国宝に指定されており、宝蔵で見学することができます。
庭に植えられている五色椿は寛永年間に興福寺塔頭寺院から移植されたもので、早春には白色、紅色、紅白交じりのものなど、色とりどりの大輪の八重を咲かせてくれる名木です。
白毫寺は高台に位置しているため、本堂までは100段程の石段をのぼらなければなりません。
白毫寺の庭先には、県の天然記念物で、
として知られる五色椿が植わっています。
残念ながら今日は、数輪程が小さな花を咲かせているのみで見ごろはまだ先のようでしたが、それでも十分楽しむことができました。
今日は数える程のしか椿の花が咲いていませんでしたが、もう少し経つと見ることができる
が大変美しいそうです。
住職の方がお庭を綺麗に管理されているので、椿の花の他にもいろいろな早春の植物を観賞することができました。
昔から仏教寺院が集中していたためなのか、奈良市街ではにはいたるところでお地蔵さんを見かけます。白毫寺にも「地蔵通り」と呼ばれる小径があり、何体ものお地蔵さんが置かれていました。
この日は春霞の激しい陽気だったこと、中望遠レンズしかもってきていなかったことから、白毫寺からの眺望を思ったように撮れませんでした…本当は写真で撮ったものよりずっと開放的な雰囲気で、
を楽しむことが出来ました。
白毫寺から東大寺二月堂に移動
午後4時50分。白毫寺を十分見学できたので、東大寺二月堂の方へ移動することにしました。
このあたりは高畑町と呼ばれる地域ですが、車の往来が少なく静かで落ち着いた住宅街が広がっています。ただ散歩するだけでも楽しい場所です。
GELATERIA FIORE
お地蔵さんや満開の梅の花などを眺めて歩いていたら、まわりの雰囲気とは一風を画したお店がありました。GELATERIA FIOREというジェラート屋さんです。2019年開店の新しいお店ですが、県外からもたくさんの人が来店する人気店だとか。内装の写真は撮ってませんが西洋風のおしゃれな店内で、この日も若い女性グループなどで賑わっていました。
十数種類のジェラートからシングルかダブル・コーンかカップを選ぶ方式。私はしお味とラムレーズン味を注文しました。味は
で本格的。また
感じられました。
折角広くてきれいな机に座らせてもらったので、愛機を撮影。
Sony αⅡとシネニッコールの組み合わせは、意図した訳ではないが全体だ真っ黒。
Nikomat FT2とNikkor-Q auto f135mmの組み合わせは無骨の一言で統一されています。このカメラ・レンズがまだ現役で使われていた頃であればこの組み合わせで使われてこそいきるデザインですね…
ジェラート屋さんで休憩して、再び歩き始めます。
あたりはすっかり薄暗くなってましたが、丁度陽が生駒山系のむこうに沈もうとしているところを撮影することが出来ました。
なんだか雰囲気があるなあと思って撮影した一枚。
お水取りの撮影場所確保の時間も考慮して速足で移動。東大寺南大門に着くころにはすっかり暗くなっていました。
あまり夜にこのあたりに行ったことは少ないのですが、南大門は夜になると提灯が灯されるんですね。
今年はコロナ対策として、お水取りを見学する場所である二月堂前の前庭まで一方通行になっていて、手向山八幡宮の鳥居をくぐるルートでしかいけないようになっていました。翌年以降も二月堂HPの公表情報をちゃんとチェックしないといけなさそうです。
二月堂前庭に到着
二月堂前庭に到着したのが午後6時15分、お水取りの行事事はじめの45分前でした。写真撮影の場所取りには苦労しなかったので、このくらいの時間で丁度良かったのかもしれませんが、翌年以降はコロナの状況がずっと改善されて、見物客も今年より多いかもしれないので、分からないですね。
また、被写対象である松明もそれ程大きいものではなく、ドでかい望遠レンズを携えたカメラマンさんも多かったので、
のかもしれません。
お水取り
今年のお水取りの模様です。松明の灯が今にも木造の柱などに燃え移りそうな迫力で、この行事を思いついた昔の人たちもスリルをもとめてたのかな、なんて思いました。
近鉄奈良駅で夕食(おしゃべりな亀)
この日の夕食は近鉄奈良駅前、東向き商店街の中にある喫茶店、おしゃべりな亀です。京都で学生をやっていた頃からの私のお気に入りの場所です。
おしゃべりな亀といえば、なんといっても
が魅力です。ハンバーグドリアは、ソースをホワイトソース、デミグラスソース、カレーソースなどから選ぶことでできます。また
というところも成長盛りの若者にはうれしいポイントです。
喫茶店ということで、がっつりメニューのほかにも
で、昼夜ごはんとして、また、一休みしたいときなど、どんな用途にもつかえるところもこのお店のいいところです。
この日もハンバーグドリアを注文しました。
以上、白毫寺ハイキングとお水取り、そして近鉄奈良駅周辺の美味しいごはん屋さんの紹介でした~